「ワークエンゲージメント」は会社の為にあるのではない。あなたの幸せの評価に使え!

「エンゲージメント」とは人生や仕事、人、様々な活動との関わりとの深さを表す言葉です。仕事で従業員のメンタル面の健康度を示す概念を「ワークエンゲージメント」と言います。

☆ワークエンゲージメントの定義☆

「仕事に関連するポジティブで充実した心理状態であり、活力、熱意、没頭によって特徴づけられる。エンゲージメントは、特定の対象、出来事、個人、行動などに向けられた一時的な状態ではなく、仕事に向けられた持続的かつ全般的な感情と認知である」

この対極にあるのが「燃え尽き症候群」ですね。

昨年米国のギャラップ社が発表した世界各国の働く人たちの「エンゲージメント調査」の結果では、日本には熱意あふれる社員の割合がたった「6%!」しかおらず調査した139カ国中132位と最下位クラスだったと言われています。また、「周囲に不満をまき散らしている無気力な社員の割合24%」「やる気のない社員の割合70%」に達しているとのこと。えらいこっちゃであります。

ギャラップのジム・クリフトン会長にこれらがどうすれば改善するのかを聞いた際に、「主な原因は上司にある。上司の言ったことを口答えせずに確実にやれば成功するというのが従来のやり方だった。このマインドセットを変えなければいけない」「部下の強みが何かを上司が理解することだ。これまでは弱みを改善することに集中するのが上司の仕事だったが、得意でないことが強みに変わることはない。無気力な社員の半数は自分に合っていない仕事に就いている。合った仕事にかえるだけで無気力な社員を半分に減らせる」と言っておられます。これで米国は熱意ある社員の割合が高まり生産性も上がったのだそうです。

確かに自分の意見を聞いて貰えず抑圧的に関わられたり、苦手な仕事をするのはやる気がなくなりますよね。しかし私はこのワークエンゲージメントを高める目的の一つ「会社の生産性を上げる」ということを一旦棚にあげ、「個人の幸せ」だけに視点を置いてみたときに、「その人の強みを知ること」や「マインドを変えること」が必要なのは、上司というよりもまずは「自分」ではないかと思ったんですね。(上司の立場なら「上司である自分」、部下の立場であれば「部下である自分」)ジム・クリフトン会長の言っている事はあくまで「上に立つ立場の人間としての言い分」であり、これを全員が「そーだそーだ!」と言ってしまうことは「相手(会社や上司)が変わらなければ私は幸せ(やる気)になれません」という事と同じなのではないかとも思うのです。

そもそも、エンゲージメントの活力や熱意や没頭というものは、そこ(仕事)に本来「やってて楽しい」とか「これで貢献したい」があって芽生えるものであり、そこに自分の強みを活かすものだと思うのです。例えば得意な(好きな)スポーツがあり、その関係の仕事に就くにも選手として、コーチとしてまたはそれに使用する道具をつくる職人になるなど様々です。会社の中でもやりたい仕事の中で、リーダーに向いている、補佐役に向いている、細かい作業が得意だ、アイディアを出すのが得意だなど得意な部分を活かしつつお互いの苦手な部分を補い合うといった感じです。全員が「自分の幸せ」の為に意味をもってそこにいて、共通の目標の中で協力しあう。そんな気持ちで働く人が増えてこそワークエンゲージメントは高まるのではないのでしょうか。幸せや充実感を感じるのに「ひとまず生活のためにやっている」「自分を犠牲にしてなんとか頑張っている」「ひとまず時間厳守で帰ることが目標」では実感することは結構難しいように感じます。(自分をそう言い聞かせることはできるでしょうが)

2017年になぜ日本はワークエンゲージメントが低いのかについてウイリス・タワーワトソンの取締役岡田恵子氏は「経営陣のビジョンや理念が社内で共有されておらず従業員の自発性や働く意欲に結びついていないことの表れかもしれません」と述べてあります。失礼を承知で私の意見を述べさせて頂くと、それも一理あるのでしょうが、先ほど同様に根本的な問題はそこではないような気がします。以前私が職場の先輩に看護師の仕事を辞め自分らしく生きることを学び伝えていく仕事がしたいと伝え、その時に思考の現実化についても話もさせてもらったことがあります。その時に言われた言葉が「好きなことで食べていけるならこの仕事みんな辞めてるよ」ということでした。それほど苦しい思いをし頑張っているということでしょうし、全員そんな思いで働いていないとは思いますが、そういう思いを抱えて踏ん張って働いている人も多いんだろうなと感じました。

どれだけ会社が理念やビジョンを伝えようが、やる気になるような研修を行おうが、「給料を貰う」「定年まで働く」が目的であれば、理念やビジョンが分かったところで、研修にき何かの知識を得たとして、仕事にどれほどの熱意がもてるのだろうかと考えてしまいます。もし、職場での研修なども目的が「行けといわれたから」という理由であれば、これほど無駄な時間はないと思うのです。正直、気分転換の散歩でもする方がよっぽど意味のある時間の使い方だと言えます。なぜなら知ったところで重要性も実感してなければ学んだ知識を実体験するまでにも至らない。実体験に至らなければその知識は無知と同じ価値しかありません。私もノルマをこなすように研修に行き、なんとなく理解だけして、後はいつもの業務に追われただ毎日が過ぎていくというのを嫌というほど体験しました。(勿論みんながそうではありません)自分がどういう人間になりたいのか、充実した人生とは何か、きちんとそれに向かって進んでいるのかなど考える暇もなく、ただ老後の安定を目標に、周りの評価を自分の価値の基準として課せられた業務をこなし働き続ける。そんな時ふと「私はこのままで本当に大丈夫なのだろうか」と感じることが度々ありました。そして今年にはいり、もし「老後」がこなかった場合、もしくは今余命を突きつけられた時に「十分に人生を満喫した。思い残すことはない」と言えるだろうかと考えた時にやっと気づくことができました。今のこれは非常にやばい状態であり、一旦立ち止まり人生を見直さなければ後悔する日が確実にくると。あなたはどうでしょうか?もし「余命は1年です」と告知された場合、今選択している人生に後悔はないでしょうか。「余命1年ならこんな生き方してないよ」と言うのであれば、多分それはあなたの人生に必要なものではありません。是非あなたのために一旦立ち止まって「本当にあなたがしたいこと」を考える時間をつくってあげて欲しいのです。なぜならあなたが1年後生きている保証などどこにないからです。最近読んだ日本トランスパーソナル学会会長でもあるカウンセラーの諸富祥彦さんの著書「孤独であるためのレッスン」の中で述べられている帯津三敬病院の帯津良一先生の言葉で「まさにこれだ!」と感じたのが“死を恐れている患者の多くは、実は死ぬことを恐れているわけではない。そうではなく、「自分の人生でやるべきことはやった」という実感を持てないまま死ぬことを恐れているのだ”という言葉です。病気になったらしたいことが全くできなくなるわけではありません。しかし、今のあなたのようにできるかと言ったらできないのです。そしてどんなに願おうが時間は決して戻りませんし、残された時間はあまりにも短い。普段私たちは会社(今の仕事)や人間関係に自分を適応させるために色々悩み頑張っています。そして、自分がまたそのストレス環境に戻ることができるよう、日頃のストレスを物欲やアーティストの追っかけやらテレビやインターネットなどの外側に刺激を求めることで発散させようとします。確かにそれもストレスをためない為には必要なことではあるのですが、それよりも、まず本来自分が何をしたいのか、どう生きたいかの選択をする中に仕事があり、その環境も自己選択していくことができることを忘れないで欲しいのです。私たち(特に日本人は)はどうしても周りの目や評価(反応)を気にしたり、周りと一緒であれば大丈夫だろうと安心したりします。私も小学生の頃から授業中周りが手を上げているのを確認したら、分かってもいないのに自分も手を上げたりしてました(笑)看護師をしていた時も「みんな頑張っている」「みんな同じようなこと考えている」ということで自分を誤魔化していたような気がします。しかし、「こんなはずじゃかかった」という自分の人生と向き合う時人は皆一人なんです。余命宣告とまではいかなくてもリストラされたときでもそうだと思いますし、安定が約束されていると思っていた職業が時代の流れでそうでなくなったときもそうでしょう。だからこそ周囲を気にしている場合ではないのです。まずは一人になる時間をつくり、どんな時に「自分らしさ」を感じるだろう、今の仕事の中でも何をしている時が楽しいと感じているだろう、どんな仕事だったらワクワクするだろう、どんな環境がいいかなど自分の内側に問いかけてみて下さい。結局のところエンゲージメントは自分にしか高められないのです。そしてエンゲージメントを高めることはあなたの幸せに直結します。

あなたの人生のプログラマーも主人公はあなた自身です。目的なく生まれてくる命など一つもありませんし、ましてや老後の安定の為に生まれてくる命も、人や会社に評価されるために生まれてくる命も一つもありません。あなただけにしか描くことのできない人生を生きるためにあなたの命はあります。

今までした全ての経験には意味があります。今辛い状況にある人でも、その状況は「あなたに何かに気づいて欲しくて」もしくは「あなたに必要な何かのために」それはあります。そして、それは確実にあなたの幸せのためにあるものです。その状況で感じるあなたの内側の声に耳を傾けてあなたの本音を頼りにあなたらしい人生を切り開いていって下さい(*´∀`*)

大分長文になってしまいました(^_^;)最後まで読んで頂きありがとうございます!!

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